家康時代の、三河武士の伝統の質実剛健といったところが引き継がれている側面があります。
そういうことで、非常に保守的であるとか慎重すぎるという半面、いったん動くと早い、徹底する。
あるいはグループの結束が強い。
トヨタファミリーの役割というか、求心力というか、そういったのも強さの秘密じゃないかと思います。
きて、柔軟な組織.良い組織というのは何かを考えてみましょう。
八階の社長さんが「火事だ」と叫んだとします。
そしたら、七階六階五階四階三階二階一階と、一階の部下まで「火事だ」「火事だ」「火事だ」と瞬く間に情報が伝達されました。
非常に風通しのいい組織だなと思われるかもしれませんけれども、これじゃだめなんですね。
のためには、革新的な資材と燃費の改善が必要。
大きさも快適性の追求から、小さくても効率重視の考え方、あるいは賛沢を排して合理性を追求することも大切となります。
それから適正収益の確保ということも大きな課題です。
為替ひとつとってもトヨタは一円違いますと、二百億円損したり得することもあるんです。
ですから経営への影響も大きいわけです。
経営が為替の影響を受けないためにも現地化ということが重要な課題になってくるわけであります。
次世代交通システムということで「ITS」、インテリジェント・トランジット・システム。
つまり車のインテリジェント化ということも重要課題です。
高度な情報・通信技術とか、先進の技術を駆使して、例えば障害物の見落としであるとか、ブレーキの踏み遅れとか、車線の逸脱、フラフラするということ。
そういうヒューマンエラーを何らかの形で補完して、安全を確保する。
そして運転をする楽しみを広げる、いわば人間の五感を補う高機能の実現ということです。
先週お話ししました、居眠り防止装置というのも、そのうちにできるかもしれませんね。
ります。
現場を見なければ物事の本質は見えない、というのがトヨタの哲学です。
生産現場、あるいは技術開発の現場、サプライヤーの現場、営業や販売店の現場、末端の声を吸い上げることに努力するということで、私もドイツの隅から隅までを走り回りました。
まずはやってみる。
とにかく失敗を恐れては何もできない。
やってみて改善すればいい。
やればできるじゃないかと、こういう考えですね。
ですから、ここにもこのドイツトヨタというのが生きているわけです。
先週お話ししました「拡」「脱」「超」のマーケティングを、慎重かつ確実に展開することができるのが、トヨタだと思います。
時折トヨタは、石橋をたたいて渡らないという慎重さというか、弱気というか、そういった空気がありまして、その憶病さゆえにチャンスを逃してしまうということが多くありました。
しかし、いったん決めると動くことは早いし、力があるから遅れを取り戻すことも早いという強さがあります。
例えば北米進出なんかも、ホンダがはるかに早かったんです。
私たち事務方本当に良い組織というのは、社長が「火事だ」といったら、専務が「二九番へ電話」、重役は「防火一扉を閉めろ」、部長が「放送を出せ」、課長が「消火器」、課員は負けずに「バケツに水」と、こう叫ぶわけですね。
あらゆる階層で、自分のなすべきことをきちんと自覚して、実行できる組織。
それが大切なのです。
トヨタの強さというのは、これができる組織なのですね。
次にQCサークル。
トヨタではレポートも、計画、実績、それから反省・問題点、それと残された課題を一枚に簡潔にまとめます。
私も毎年一回は海外子会社のトップとして、本社に経営報告をするのですけれども、その場合も一枚のレポートで済ませておりました。
全部一枚です。
このものを皆さんもこういう感じで覚えておいてください。
要領よくまとめると。
それから現場・現物主義。
これはトヨタの創設者の豊田喜一郎さんという人が「一日に二回以上、油で汚れた手を洗わない技術者は、失格である」と言って
スローガンを軸にお話しさせていただきました。
「やればできる」でした。
皆さんもここで声を出して言ってください。
そのあとで「トヨタ」と言っていただければ単位を差し上げます(笑)。
そんなところで、皆さん
覚えていただいて、いつかドイツに行かれたときには、一度これをおっしゃってみてください。
たぶん大勢の人が「トヨタ?」と言ってくれるのじゃないかなと思います。
言目。
怪呂の発音を練習してみてくださいね。
オー・ウムラウトの発音をうまく練習してくださいね。
メークリッヒでもありませんし、モークリッヒでもありません。
この講義ができましたのは東洋ゴムのK会長、国際文化学部のT先生などの大勢の方々のおかげです。
ありがとうございました。
クワヘリはスワヒリ語ですね、アデオシュというのはポルトガル語、もちろん、さよなは「アメリカへ行って現地生産しなければ絶対だめだよ」ということを盛んに言っておっても、なかなか動かないのです。
ヨーロッパでもホンダが一番手。
トヨタは今ごろようやく、イギリスとかフランスで製造するようになった。
もう何でも遅れているのです。
ところが、いったん出てしまうと、今度は一潟千里というか、追いつくことも早いということで、アメリカでもヨーロッパでも、今はトヨタがナンバーワンになっております。
出だしが遅いという特徴があります。
結果的には業界で一番をキープするということにもなります。
ですから織田信長とか豊臣秀吉的なタイプではなくて、やっぱり家康的なタイプといえるのではないでしょうか。
「鳴くまで待とうホトトギス」というわけです。
人生でもこういうやり方のほうが、大きな怪我がないかもしれません。
でも私は、あまりこういうやり方は好きではありません。
やはり秀吉的に「鳴かぬなら鳴かせてみしようホトトギス」と、こうやりたいです。
今日はモノづくりの話をさせていただきます。
先週は皆さんの非常に関心が高い経験談とか、海外の異文化コミュニケーション・異文化接触、そういう話で、皆さんには非常に楽しい授業になったかなと思うんでモノ造りをとおした文化の差異資源なし、加工貿易のみが生きる道一回目、二回目で私がお話ししましたように、日本は戦争に負けたあと焼け野原の国になってしまいました。
そういう廃嘘の中から復興してきたわけでございますけれども、その時代は欧米へのキャッチアップ、経済的・物質的な豊かさを求めて、みんなが一生懸命基盤に入りたいと思います.モノづくりは、たくさん作れば安くなるということでしたけれども、だんだん皆さん、何でも持ってたくさん食べられて、ということになってくると、なにか人と違う物がほしい、人と違って自分なりの物でありたいと。
こういうふうな時代になって参りました。
だんだん生き方自体も多様化をして参りました。
そして自分らしくあることが幸せである。
何でも人並みを加工して販売する。
こういうことが日本の生きる道だというふうに思っていましたら、これも一回目・二回目でお話ししましたように、たまたま朝鮮動乱が起こって、その時に非常に生産のブームになった。
これが日本が豊かになるきっかけであったわけです。
そこで日本が得たものは何だったかといいますと、コダースなら安くなる」という映画が昔ございましたけれども、数をたくさん作ったらものが安く作れるんだと。
こういう時代であったわけです。
ともかく数をたくさん作って豊かになって、何でもある世の中にしたいということでやって参りました。
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